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葛飾北斎「北斎漫画」─北斎の書いた犬・猫・十二支等の数々

作品紹介

 葛飾北斎北斎漫画は、1814年に刊行され当時から人気を博した、全15編の絵手本集です。*1海外では、"Hokusai's Sketches"などと呼ばれているほど、認知されている作品です。その中に、以下で見ていくように様々な絵が収められています。
 この北斎漫画という名前は、第1編の序文に北斎が「漫画」(漫(すず)ろに描いた画)と題を命名したことによるそうです。*2
 北斎漫画は、1編当たり70頁弱なので、15編でもそこまで分量が多い訳ではありません。そして、2017年には、アメリカのボストン美術館で発見された、未刊行の部分が出版されたことが話題になりました。

北斎漫画[肉筆未刊行版]

北斎漫画[肉筆未刊行版]

 さて、そんな北斎漫画ですが、実は無料で読むことができます。国立国会図書館デジタルコレクション で、全編が公開されているんですね。国立国会図書館デジタルコレクション - 北斎漫画. 1編 このリンクをクリックするか、国立国会図書館のページで北斎漫画と検索してみてください。
 お時間のある方は一度ご覧になってみてはどうでしょうか。

感想

 この度、僕は北斎漫画を全部読んだので、その中でも自分が印象に残った絵について感想を書いていきたいと思います。

第1編

f:id:spaceplace:20180116155141j:plain f:id:spaceplace:20180116155301j:plain  北斎漫画では、このように町人の様子から海産物に至るまで、様々な絵が収められています。その中でも、北斎独特のタッチがあるのが分かりますよね。例えば、町人の表情であるとか、タコの目がくりっとしているところとか。その一方で、貝やエビみたいに写実的なものもあります。

第2編

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 このページには、色々な動物の絵が収められています。特に、左下の猫の絵なんか、可愛いですよね。これらの絵のうち1つを作って、小物を作れそうなくらい、優れたデザインの数々です。

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 また、このページには様々な種類の模様が書いてあります。本当に、何でも色々書いているんですよね。

第4編

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 次は1つ飛ばして第4編です。ここには十二支が描かれています。シンプルなラインだけで書かれてる動物もいますが、それでもかっこいいんですよね。特に、右下のウサギが好みです。まるっこくて、可愛さとかっこよさが同居している感じが。

第6編

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 また1つ飛ばしまして第6編です。北斎漫画は、絵の手本ということなので、このように色々なポーズをとっている絵の数もあります。ちなみに、こんな感じの槍のポーズは、8頁に渡って掲載されていました。

第12編

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 だいぶ飛ばしまして12編です。左のタコもなかなかにインパクトがありますが、それよりも気になったのが右の頁です。初めて見た時笑いました。あまりのインパクトに。こういう変顔の絵って、根拠なしに新しい表現かと思ってましたが、北斎はとっくの昔にやっていたんですね。

第14編

f:id:spaceplace:20180116161626j:plain  第14編からは、まず猫と狼の絵です。さっき出てきた猫の絵は可愛かったのに、とたんにまがまがしくなりましたね。この猫。完全に目が化け物のそれです。
 それに対して、左の狼はなぜだか分かりませんが、ユーモラスな感じがします。目が可愛いからかな?世間一般のイメージとは真逆な書き方ですね。どちらも。 f:id:spaceplace:20180116161856j:plain f:id:spaceplace:20180116161916j:plain
 猫ときたら犬だろう、ということで、今度は犬の写真です。1枚目の左が唐犬、2枚目が犬となっております。唐犬は、困った感じの目つきをしていて、全体としてなよなよしていてユーモラスだなと思いました。
 これに対して犬は……なんか怖いですね。悪者に対して吠えかかってるシーンなんでしょうかね、これ。 f:id:spaceplace:20180116162307j:plain  そして、最後に紹介するのが山中ノ橋です。北斎漫画には、色々な風景画が載っていますが、その中でもお気に入りはこの一枚でした。山を貫く橋の美しさと、月の儚さが、非常に印象に残った一枚でした。構図も素敵です。

15編

f:id:spaceplace:20180116162519j:plain  最後に紹介するのは、最終編の15編の最後の一枚、桃太郎です。桃太郎が鬼をやっつけている、力強いシーンです。本当に、北斎は何を書いても素晴らしいですね。

まとめ

 いかがでしたでしょうか。今回紹介したのは、北斎漫画のごくごく一部です。ぜひ、一度自分で全部ご覧になってみてください。その多彩さに、きっと驚かれると思います。
 北斎漫画は、国立国会図書館デジタルコレクション - 北斎漫画. 1編で公開されています。また、見やすい方が良いというのであれば、書籍版もあるみたいですので、こちらもどうぞ。

北斎漫画〈第1巻〉

北斎漫画〈第1巻〉

*1:新発見! 北斎真筆 江戸で出版されるはずだった『北斎漫画』。200年の時を超え、ついに日本で出版!|河出書房新社のプレスリリース

*2:浅野秀剛監修「北斎決定版」164頁。この本は、北斎の書いた絵が300点ほど掲載されています。

北斎決定版 (別冊太陽 日本のこころ)

北斎決定版 (別冊太陽 日本のこころ)