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上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ「ライヴ・イン・モントリオール」

作品情報

ライヴ・イン・モントリオール(初回限定盤)(DVD付)

ライヴ・イン・モントリオール(初回限定盤)(DVD付)

 

評価

☆☆☆☆☆(最高評価は☆5つ)

 

作品紹介

 自分が大好きなピアニストである上原ひろみさんと、コロンビア出身のハーピストであるエドマール・カスタネーダさんの、モントリオールで行われたライブが収録されています。曲は以下の全9曲です。

01. ア・ハープ・イン・ニューヨーク

02. フォー・ジャコ

03. 月と太陽

04. カンティーナ・バンド

05. ジ・エレメンツ - エアー

06. ジ・エレメンツ - アース

07. ジ・エレメンツ - ウォーター

08. ジ・エレメンツ - ファイアー

09. リベルタンゴ

 これらのうち、上原ひろみさんの作曲がジ・エレメンツの四作と、月と太陽みたいですね。カスタネーダさん作曲が、「ア・ハープ・イン・ニューヨーク」と「フォー・ジャコ」です。「カンティーナ・バンド」は、スター・ウォーズエピソード4の劇中音楽のカバーで、「リベルタンゴ」はアストロ・ピアソラさんという、今は亡き作曲家が作った曲だそうです。*1

 ということで、本作は上原ひろみさん以外が作った曲が多く収録されているのが特徴ですね。

感想

 ハープとピアノの組み合わせ。上原ひろみさんの音楽は、ピアノソロやデュエット、トリオやバンド形式での演奏など、様々な演奏を聴いたことがありましたが、初めてこのアルバムの話を聞いた時には、どんな音楽が奏でられるか全く想像も付きませんでした。もし、聞いたことが無ければ、「ジ・エレメンツ - ファイアー」を聴いてみてください。ものすごいです。

上原ひろみさんの、いつものように素晴らしい演奏もありますが、 なによりも注意を引き付けるのが、まるでギターを弾いているかのスピードで奏でられる、超絶技巧のハープ。穏やかに弾くものだという、ハープという楽器に対して僕が抱いていた固定観念が、本作品によって崩れ去りました。

  そして、二人が凄いのは、そのテクニックだけではなく、音による掛け合いです。まさか、二人が出会ってちょうど一年で録音された*2とはだれも思わないであろう、素敵な掛け合いがここでは繰り広げられています。

 上原ひろみさんは、カスタネーダさんとの出会いに関連して、インタビューで以下のように述べています。

When I first saw him in Montreal, I knew that we share same musical lauguage, and I knew it would be very easy to just get connected. And when we started playing together, it was magical and the chemistry was amazing.(最初に彼をモントリオールで見た時、彼と同じ音楽的言語を共有していることに、繋がるだけならとても簡単だろうということに気づきました。そして、一緒に演奏し始めた時、それは魔法のようで、化学反応が素晴らしかったんです。)*3 

 まさに、魔法です。魔法としか思えないような煌びやかな演奏が、このアルバムに込められています。時に情熱的であり、時に繊細な曲の数々。発売してからかなり長い間聞いていますが、全く聞き飽きない、とても新鮮なアルバムです。

 ちなみに、カスタネーダさんが使っているのは、アルパと呼ばれる楽器で、全音階しか出せないそうです。*4この記事を書いた際に初めて知りましたが、まったくそのような制約を感じさせない、自由な作曲でした。

 新しいアルバムを聴くたびに、もっと新しい作品が聴きたくなる。そんな私の大好きなピアニストと、南米出身の凄腕ハーピストが作り上げた、私にとっての今年のベストのアルバム。それがこの一枚です。

ライヴ・イン・モントリオール(通常盤)

ライヴ・イン・モントリオール(通常盤)