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映画「ジョン・ウィック」感想:可もなく不可もなく。

作品情報

評価

☆☆☆(最高評価は☆5つ)

※以下は作品のネタバレを含むので、注意してください。

ネタバレ感想

 まさに可もなく不可もなくといった映画だった。五つ星で評価したら三つ星。100点満点で言えば50点。偏差値は50。アクション自体は面白いものの、ストーリーは薄いしラスボスもそこまで強くないしというので、まあ良いんだけれど少し物足りないなという感じだった。

 アクション自体は面白かった。超一流FPSゲーマーのように、ヘッドショットの嵐。頭の方向に銃が勝手に吸い寄せられているんじゃないかと思うくらいに、どんどん仕留めていく。また、近接戦闘も上手く、流れるように敵を投げ飛ばす。これで引退して五年以上経っているというのだから、昔のジョン・ウィックがどれほど優れたヒットマンだったかが分かるだろう。ただ、これだけ強いジョンウィックも、武闘派には見えないラスボスのおっさんには、てこずっていたのが多少妙だったが。

 アクションで言えば、キアヌ・リーブスが車に追突されてやられるシーンが印象的で良かった。やっぱり、肉弾戦でチマチマやるよりも、車で轢いた方がよっぽど速いし合理的な時もあるよね。

 さて、アクションに比べるとストーリーは少しお粗末だった。犬を殺されたからその復讐というのはちょっとひねりが入っていたが、犬と絆を深めていくシーンがあまりなかったので、そこまでするか普通、といった感想しか抱けなかった。犬が殺されたから復讐する。それはそれで良いとしても、もうちょっとジョンと犬とのパートナー感が欲しかった。動機については素直に親友や妻を殺されたから、で良かったんじゃないかなあ。

 そのような動機という本作で一番大事な土台がふわふわしていたために、物語全体もふわふわしているように感じられた。正直、「たかが犬と車ごときで」と言っていた敵のボスの方が、よっぽど説得力があった。結局、本作の内容を要約すると、「亡き妻が贈った犬が殺された腹いせに数十人殺した。終わり。」となるが、この要約からもふわふわ具合が分かるだろう。

 本作、結構売れたらしくキアヌリーブスがこれで復活したとの見方もあるようだ。確かに、ダウン系の殺し屋を演じるキアヌリーブスは自然に見えて、結構似合っていたので、こういう役柄の別作品が見てみたいなと思った。

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